2011年10月30日日曜日

クリアビューゴルフクラブ&ホテル=グリーンが手ごわい河川敷コース。「アクセスの良さ」と「ランチバイキング」が売り物

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(典型的な河川敷ゴルフ場の景観)
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(このコースでしばしば見られた光景。綺麗なのか、汚いのか微妙)
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(左前方の池が気になる。遠くに気持を集中させたら、視界から消えた・・・)
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(ホールが隣接。カート道路にはこんな標示も)
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(ホテルの正面玄関。クラブハウスという感じは全くしない)
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(ゴルフバッグ置き場はホテルを挟んで、コースの反対側に独立してあった)

 名前が変わっている。ゴルフ場とホテルが一体になったリゾート的響きがある。だが住所は千葉県野田市。利根川の河川敷だ。リゾート地ではない。川 原の枯れススキが風になびく10月下旬の休日、ゴルフ仲間と一緒にクルマで出かけた。都心からでも50分足らず。名門「千葉カントリークラブ梅郷コース」 のすぐ側だ。不安と期待が高まる。
 日常のありふれた光景が続く道を右折すると突然、目の前に8階建ての立派な建物が見えてきた。窓の形からして明らかにホテルの造り。玄関前には多くのクルマが整然と並ぶ。
 「えっ、これがゴルフクラブなの?」。同伴者と顔を見合わせる。中に入っても雰囲気は同じだった。完全にホテルである。目に止まった左奥の受付へと進む。

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(ホテルのエントランス。正面は宿泊者用の受付)

 「ここはホテルの受付です。ゴルフの方は反対側にお回り下さい」と男性スタッフさん。確かにエントランスに案内板は出ていたが、初めての来場だと戸惑うレイアウトだ。

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(トロフィーが並ぶゴルフ場らしい雰囲気とホテルらしいエレベーター=正面=が同居)
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(ラウンジは広いが、豪華さはない)
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(左側がゴルフ専用の受付。周辺には関連商品がたくさん並んでいた)
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(受付の側に置かれた自動精算機。担当スタッフさんが丁寧に使い方を教えてくれた)

 ゴルフ用品が窮屈そうに並んだショップの奥に、ゴルフ専用の受付があった。カジュアルな雰囲気。ホテルとはまるで様子が違う。どうしてこんな設計になったのか――。男性スタッフさんが理由を説明してくれた。
 「このゴルフ場は以前、大利根チサンカントリークラブという名前でした。平成14年に運営会社の㈱地産が経営破たん。跡を継いだ米投資会社の判断で、隣接するこのホテル内にクラブハウスを移設、今の“ホテル兼クラブハウス”が誕生したのです」
 ホテルの会議室などを改造して、ゴルフ専用の受付やプロショップを開設。レストランもホテル宿泊客と一緒に使えるよう模様替えし、名前もその時に「クリアビューゴルフクラブ&ホテル」に変更したのだという(現在はPGMグループが運営)。
 
 「なるほど」と合点がいった。老朽化していた旧クラブハウスは取り壊し、再建のために綺麗なホテルに同居することにしたというわけだ。
 経緯は分かった。さて ゴルフ準備を急ごうと気持を切り替え、階段を降りてロッカールームへ。

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(ホテルの裏口に造られた「マスター室」。GPSゴルフナビゲーション用の端末を1台525円でレンタルしていた)
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(ホテルの裏口からコースへ向かう)

 だが、そこでまた奇妙な光景を見た。てっきり窓のない地階に降りるのかと思っていたら、陽光がたっぷりと差し込み、室内が明るい。外を見ると乗用カートが何台も並んでいる。「あれ、また1階だ」。
 実はホテルが傾斜地に建てられていて、先ほどまで1階と信じ込んでいた正面入り口が、実は2階部分だったということにやっと気付く。
 コースに出る前に、何とも珍しい体験をすることの多いゴルフ場である。

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(9番ホール近くには「ベント」と「高麗」、2つの練習グリーンがあった)
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(アプローチ練習場はないが、空きスペースは土手近くに十分あり、小技の練習ならいくらでもできる)

 練習場(ドライビングレンジ)はない。その分、パター練習に時間を費やす。30分後、スタート時間が迫り、男性スタッフから大きな声で名前を呼ばれる。

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(ホテルからは乗用カートでコースに向かう)

 プレースタイルは「乗用カート利用のセルフプレー」のみ。使用したのは2011年3月に導入したという4人乗り新型車だった。

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(スタート地点にあった案内所。スタッフさんが手際よく客をさばいていた)
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(真っ直ぐに伸びる1番ホール)
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(レギュラーティからでも軽く400ヤードを超える11番ミドルホール)
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(乗用カートに積まれていたコースガイド。表面に全体図。裏面に「ホール別攻略図ガイド」)
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(当日のピン位置を示す紙がハンドルに挟んであった)
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(ティショットの狙い目地点に置かれたポール)

 この日はINコース、10番ミドルホールからのスタート。左隣にOUTコースの3番ホールがほぼ平行して走る。2つ並んだティインググランド上に8人が集合。結構、賑やかだ。
 横幅の狭い河川敷ではホールが並んでいることが多く、こんなシーンに時々、遭遇する。

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(ホテル、土手、コースが平行して造られている)
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(各ホールは意外に入り組んで配置されている)
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(コース内で唯一、見かけた花壇。「美しい」と言うほどではなかった)
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(大空を飛ぶパラグライダー。意外に騒音がうるさい)
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(コース内には古木、巨木が多く、長い歴史を感じさてくれた)
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(利根川の方向に目を向けると、殺風景な草むらが続いていた)
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(「利根の川原の枯れすすき」「同じお前も枯れすすき」)
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(ホール間に造られた溝。河川敷コースによく見られる光景)
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(一部、傾斜のきついグリーンに手こずらされた)
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(ラフには様々な雑草がいっぱい)
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(ホールごとに距離の変化が大きく、使用クラブも多様に)
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(距離感と方向性には常に注意が必要)
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(2人用の乗用カートも走っていた)

 コースは大半が真っ直ぐ。そして完璧にフラット。太い柳の木でセパレートされていることが多い。
 所々で逞しく育ったユーカリの木に出合った。はがれやすく白っぽい樹皮が特徴。ユーカリの大木は、このコースの1つの「顔」でもある。
 開場は1964年(昭和39年)11月。すでに47年が経過した。良く見ると、柳やユーカリ以外にも様々種類の樹木があり、開場当時、景観が単調にならないように工夫したことが理解できる。
 今ではみな高く、太く育ち、歴史の重みを感じさせる。落葉樹もまだこの時季は葉が茂り、日本的な秋景色を楽しむことができた。
 グリーンは2つ。芝は「ベント」と「高麗」に分かれ、ともに小さめ。「本日の使用グリーンは高麗」との看板を発見。同伴者が「高麗は苦手だなぁ」とつぶやく。

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(グリーンの多くが「お碗型」。ボールがこぼれやすかった)

 これも河川敷ゴルフ場の特性だが、砲台グリーンが多い。しかも、ここでは中央部分が高い“お椀型”が少なくない。
 そんなホールでは、得てしてグリーン周辺が良く刈り込まれて、ボールがエッジで止まらず下まで転げ落ちてしまうことが多い。
 高麗グリーン特有の芝目にも悩まされた。上りが重く、下りは意外に速い。アンジュレーションもある。「このコースはグリーンが難しい」というのが仲間4人の実感だった。
 グリーンコンディションは河川敷コースとしては一般的なレベル。未使用の「ベントグリーン」の方がフワフワ感があって良好な状態に思えた。
 グリーンの難しさは想定内だったが、他に河川敷ゴルフ場らしからぬハザードが2つあった。「バンカー」と「池」である。

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(河川敷コースとは思えないような本格的なバンカーに驚く)

 「本格的なバンカーがある。入れたら大変そう」。そんな話で、最初に盛り上がったのが14番のショートホール。グリーン周辺の景観が他のコースと違い、距離感にも迷う。
 「右側のグリーン。レギュラーティから140ヤード。そんなにあるのかなぁ」と疑問を抱きながらティショット。2人が手前の深いバンカーにボールを入れた。
 他のホールでも、しっかり造られたガードバンカーやフェアウエーバンカーが目に止まった。真剣にプレーしないとスコアがまとまらない。
 コース設計は日本のゴルフ黎明期に活躍した春日井薫氏。「河川敷ゴルフ場といえども戦略性に富んだ一流コースにしたい」という志の高さが伝わってくる。

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(コース内では、いたるところに池がある。中には「沼地」と呼んだ方がふさわしい場所も)

 「池」も随所にあった。11番、12番のようにティインググランドからグリーン脇まで細く、長く続く池もあれば、ホールとホールの間に佇む池もある。
 プレーヤーに圧迫感を抱かせる目障りな池。グリーン近くにポッカリ開いた池もある。

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(コース脇にある大きな池。景観的にはほとんどプラスにならない)

 残念なのは、そのほとんどが景観的にはあまりプラスに働いていないことだ。中には「美しい池」というより「泥沼」と呼んだ方がふさわしいものもある。

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(中には比較的綺麗な池もある)

 自然のままの状態を維持していると言えば聞こえは良いが、もう少し整備すればいいのに、と残念な気がした。それとも英国風リンクスのコースづくりを目指しているのだろうか。

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(コース内にある“高床式”のトイレ。これなら水没の恐れもない)

 コース内に置かれた人工物でも、他のコースとは違うものが2つあった。1つはトイレだ。
 写真でご覧頂いているように、高床式の木造建築。男女別々に左右の階段を登って利用する。これだけの高さがあれば、洪水が襲ってきても水没する心配はない。

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(グリーンまでの残り距離を示す表示板。板が薄く、横からでは数字が全く見えない)

 もう一つがグリーンまでの残り距離を書いた表示板。100ヤード、150ヤード、200ヤード地点に立っているのだが、薄い板で作られているので、横からでは肝心の数字が見えない。これは不便だ。
 「念のため」と思い、近くまで行って距離を確認する。余分な時間が掛かる。ラウンド中、早めの進行を促す乗用カートが巡回してきたが、プレーを急がせるよりも、表示板を改める方が効果的ではないかと、その時は思った。
 先ほど、景観が単調にならないように多様な樹木が植えてあると記したが、その点を除けは、全体の景観は河川敷コースそのもので、特に美しさが記憶に残るようなホールはなかった。
 関東平野の真ん中。天気は午前中が晴れ、午後は曇り。多少、霞んでいたこともあり、遠方の山々は見えず、利根川方面は殺風景にさえ感じた。
 川の反対側に目を移しても、土手と柏市環境部の「北部クリーンセンター」の排気塔が目立つくらいで、やはり平凡な日常風景だった。

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(珍しくドッグレッグした3番ミドルホール。レイアウトの案内板が立っていた)
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(9番ショートは池越え。普通に打てば、なんてことのないホールのはずだが)

 景観美はともかく、戦略性があり「強く印象に残ったホール」は5つあった。やや右ドッグレッグし、途中にクリークのある3番、ショートで200ヤード近い距離のある4番、池越えの9番、本格的なバンカーに感心した14番、グリーンの傾斜がきつかった18番などだ。
 ゴルフ場激戦地の千葉県北部で50年近く生き残ってこられたのも、こうした個性的ホールがあればこそだろう。
 フェアウエーのメンテナンスはあまり良いとはいえない。目土がなされていない個所が目に付くし、ラフの雑草は多種多様。ベアグランドもある。池周辺では足が「ズボッ」と泥の中に沈み込みそうで怖かった。
 ただ、ある同伴者は「フェアウエーは思った以上に良好。他の河川敷コースよりはしっかり整備されている」と評価。もう一人は「(自然環境の厳しい)河川敷コースなので、最初から高望みしていなかった」と、最後まで不満は口にしなかった。
 距離はバックティから「ベントグリーン」使用の場合で6,769ヤード、「高麗グリーン」の場合で6,652ヤード。レギュラーティからは同じく6,401ヤードと同6,286ヤード。
 コースレートはレギュラーティからで「ベントグリーン」の場合が70.0。「高麗グリーン」の場合が69.7(バックティの場合はそれぞれ71.5、71.3)。
 河川敷コースとしては高い数字だが、これは全長距離の長さよりも、前述したようにグリーン周りの難しさが大きな理由のように思われた。
 コース以上に記憶に残ったのが、実はクラブハウスでの「ランチバイキング」だった。

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(レストラン。真ん中のテーブルにバイキング用の料理が並ぶ)

 レストランのほぼ中央に置かれたテーブルの上に、小鉢がたくさん並ぶ。和風惣菜と野菜サラダ。周辺には寿司と麺類用のカウンター。隣には「ドリンクバー」。別のテーブルには果物とショートケーキといった具合で、種類は豊富。
 女性スタッフさんが「メニューは和洋中あり、毎週、替わります。今日は和ですね」と紹介。カレーを見つけたら「カレーも和食です」と屈託がない。
 この昼食バイキングは「薄暮プレー」などを除き、大半のプランとセットになっており、別メニューを頼む客は皆無だった。
 ただ、和風惣菜は揚げ物など一般的メニューなものが多く、贅沢という感じはしなかった。
 好きな物を選べる点は嬉しいが、それだけに食べ過ぎには注意が必要。アルコール類は別料金。ビール(生中)は682円。
 ホームページ(HP)に ある「昼食バイキング」を含む「カレンダー料金」(4バッグ、乗用カートのセルフプレー)は、ハイシーズンの平日が12,400円~12,900円、休日 が18,900円~19,900円。OFFシーズンの平日が9,900円~11,900円、休日が15,900円~18,900円。
 900円という数字が目立つのは、何とか大台に乗せずに割安感を出そうという努力の表れと見ることも出来るし、「昼食バイキング」を付けることによって、河川敷ゴルフ場としては比較的高めの料金設定を実現させていると読み取ることも出来る。
 きっと両面作戦なのだろうが、今どき低価格料金でプレーできるイメージの強い河川敷ゴルフ場で、ハイシーズンの休日(土曜日)とはいえ、2万円近い料金設定には度胸も必要だったに違いない。
 なお、この「カレンダー料金」は月によって、週によって、あるいは日曜日と土曜日によっても細かく変動し、同じ時期でも上記の料金の範囲を超える場合がある。
 さらに「早朝プレー」や「コンペパック(2組7人以上)」「宿泊パック」「レディースデー」など多様なプランがあるので、利用する際には電話で担当者に直接尋ねた方が間違いない。

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(ロッカーは細身。扉の内側には大きめの鏡が付いていた)

 リポートを施設関連に戻す。ロッカーは木目調で高級感があるが、やや細身なのが残念。ロッカールームに窓はなく、外の景色は見えない。「1階」のラウンジも普通の造りで、河川敷ゴルフ場に良く見られるパターン。

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(そっけない感じの浴室。窓の外はブロックの塀)

 ゴルフ客用の浴室も期待外れだった。スペースは広く確保されているが、内部には飾り気がなく、ホテル内の施設とは思えない寂しさ。

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(明るく清潔感のある脱衣場。正面が浴室への入り口。やや狭く、開放感は乏しい)

 窓の外側に小石は敷かれているものの、その外縁をコンクリートブロックの壁が取り囲み、閉塞感さえ漂う。さすがに脱衣場は清潔感があり、感じも良かったが・・・。
 このホテルは企業の研修用等に重宝されているそうで、そもそも豪華さを誇るシティホテルとは前提条件が違う。またゴルフ場も河川敷にあり、接待需要等は想定しにくい。
 厳しい経営環境や再建という条件を考えれば、ゴルフ客向けの設備に特別の投資は難しかったのかもしれない。
 豪華さを期待するのではなく、仲間同士で「宿泊」し、「パーティー」を楽しみ、「気軽にラウンド」するなら、実質的ですごく都合の良いゴルフ場である。
 嬉しいのはアクセスの良さだ。冒頭、「都心からでも(クルマで)50分足らず」と書いたが、電車でも便利だ。
秋葉原駅から「つくばエクスプレス」で「柏の葉キャンパス」駅まで約30分。同駅からクラブバスが3便出ていて、所要時間は15分ほど。
 このバスはJR常磐線の柏駅始発で、柏の葉キャンパス駅を経由してゴルフ場に行くため、柏駅からでも利用が可能だ。プレー料金の設定には、このアクセスの良さも考慮されているはずだ。
 ただ朝、ホテル前に並んでいたクルマを見ると、実際には比較的近場の方が気軽な気持で多数、来場しているように思えた。
 そうした人の中には自宅でゴルフウエアに着替え、ロッカーを利用しないでそのままプレー。汗をかかない限り入浴も省略して帰宅する人もいるに違いない。
 そう考えれば簡素な浴室にも納得がいく。「ロッカーご利用の場合は+315円」という料金表示を見て、勝手にそんな想像をしてしまった。

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